Rahajeng nyanggra rahina Nyepi caka 1946,
melarapan antuk catur brata penyepian dumogi molihang kerahayuan lan kerahajengan.
サカ暦1946年ニュピおめでとうございます
つつがなく穏やかに過ごせますように
あらやだ、奥さん。
去年2023年のオゴオゴ、SNSにアップし忘れてましたわ。
ブログは当時FC2で動画再生ができなくてやめたんでした(理由は過去ブログ参照)。
記憶からファラウェイする前に、今年2024年のオゴオゴ&ガムラン演奏を貼っていきまーす。
バリ文化や伝統芸能好きさんはじっくりお楽しみください。
「ニュピって何?」「オゴオゴって何?」という方は、過去ブログをご一読くださいまぺ。
この記事の目次
当日の様子
ロケーション
今年もJl. Raya KerobokanとJl. Petitengetの通称・リオ交差点で、デサアダット・クロボカンクロッド(クロボカン海側伝統村)の各バンジャール(町内会)が制作したオゴオゴを鑑賞しました。
なぜならクロボカンクロッド・ウマラス在住のバリ人友達(同じ歳の女性)やそのご親族と毎年トゥギャザーしているからです。
去年は「デンパサール中心部のププタンで見たい!」と友達の姪っ子が言い出して挑んだものの、すでに時間が遅く、あちこち通行止めでたどり着けず。
今年は「チャングーの先、ムング―まで行ってみる?」と提案しましたが、天気が不安定で断念しました。
エリアによって特色があるので、あちこち見に行ってみたいです。
天気
オゴオゴ当日の3/10(日)は、朝から断続的に雨が降る悪天候。
バリ島って不思議なもので、大きな祭事の開始時間にピタッとやんで、なんなら晴れたりするんですよ。
それを期待していたら…まれにみる暴風雨に!強風が吹き、横殴りの大雨彡彡彡
仕方なく、友達宅のガゼボ(東屋)でお菓子や果物をつまんで待機しました。
その間に友達宅のペンジョール(竹飾り)が風でミシミシと音を立てて、真ん中からボキッと折れてびっくり!こわいよぅ~。
午後7時半頃やっと雨足が弱くなってきたので、会場へ向かいました。
人出
場所柄、外国人観光客や国内観光客(他島民)がたーくさんいらして、みっちみちに混みあうエリアなんですが、今年は雨の影響でそこまででもなく。むしろ空いてて良いんじゃなーい?
去年は窒息するかと思うほどの熱気でして(しなかったけど)。あまりの人口密度と暑さに1時間半で、友達ともども「脇くっさー」になり、ヨロヨロと退散しましたの。
油断していたら、午後9時頃には混んできました。
他人と肌が触れ合ってほぼ動けない満員電車並みではなく、それなりに動ける繁華街以上花火大会以下ぐらい。人の間をぬぐえば前に出て、オゴオゴやガムランを間近で見ることも可能でした。
ちなみに、あてくしは以前GETした軽くて長くて立つアイツを持っていたため、頭1つぶんどころか頭1m上ぐらいから撮影できました。
ただ、首がいてーのよ、これ。ずっと上を向いて画面を確認しないといけなくて。
何でもメリットとデメリットがありますな。まさにバリヒンドゥーの教え、善悪。
中心部から数m離れたところにはカキリマ(移動式屋台)が並んでいました。
ジャグン(焼きとうもろこし)、シオマイ(魚のすりみのピーナッツがけ)、バッソ(肉団子スープ)などなど。
商魂たくましいです。
オゴオゴ(写真)
厳選した6体分です。
交差点の4方向からランダムに来るため、近くを通ってくれれば撮影しやすいんですが、遠くだとそこまで迫る気力・体力がなく。あははー。
オゴオゴは伝統と文化の継承のため、各バンジャールの若手が中心となって制作します。
バリ州により、最大サイズ、発泡スチロールやビニール禁止など細かい規定があります。
今回はiPhone12 miniで撮影しました。ミラーレス一眼カメラも持ってますけど、スマホに比べると重くて。
いや~、スマホの進化はすごいですね。もはや通話機能のついた高性能カメラですもの。家人はiPhone14で、12より夜景が美しく撮れます。
オゴオゴ&ガムラン(動画)
「動くオゴオゴが観たいYO!」「ガムランの音色を聴きたいYO!」という方は、以下のショート動画を再生してお楽しみください。
データは圧縮していますが、重めです。
◆動画:1
うちらの会場到着時に、出陣を終えて西側に進んできた一団。
冒頭で奇声を発する女性が妙に生々しい。クラウハン(憑依)なのか、単なる叫びなのか不明です。
ここのガムラン部隊は女性もいました。
通常オゴオゴのガムランは「悪霊を追い祓う」という名目で、男性陣が大音量かつドヤ顔で演奏するため珍しいです。
レヨン(瘤付き銅鑼)は2個1セットの肩掛け式。
通り沿いのレストランの2階、上から眺められる特等席ですね(旧ワルンムラーの跡地)。
◆動画:2
クレントン(大きな打楽器の1種)がメインの演奏!
通常のゴンクビャールでは見られない光景ですよね。
前述したように、思いっきり打ち鳴らすため、真隣で聴いてると高音で耳をつんざくし、なんか心臓がバクバクしてきます。「火の用心」とか「緊急地震速報」を想像させるのかも。緊張感や不安感をあおる感じ。
あとね、パングル(バチ)振り下ろすので手に振動が伝わって疲れそうですけど。どうなのかしら?疲れる手も誇り?
◆動画:3
動画:2のクレントンのいるバンジャール。
クンプール(ゴンより小さな銅鑼)も数人いて、ゴンに重きを置いてるのかも。持ち上げたりして楽しそうでした。
クンダン(太鼓)は雨に濡れないようビニールがけ。
レヨンは4人。肩掛けではなく、8個セットの押して運ぶタイプ。時々高速叩きしていました。
もちろんオゴオゴに合わせて演奏します。
◆動画:4
北側から出陣してきた一団。
先頭にバンジャール名が書かれたプラカードを掲げ、松明を持った女性たち、ガムラン、オゴオゴと続きます。
こちらのレヨンは2個1セットの肩掛け式。
チェンチェン(シンバル)が8人とやや多めなので、その音が響きますね。
個人的にオゴオゴ演奏の花形はチェンチェンだと思ってます。歩きながらだと2割増しで格好よくみえる楽器。
オゴオゴの担ぎ手がやや年齢層高め?若手が足りなかったのかしら?
◆動画:5
西側から出陣する一団。
たぶん松明ガールズは先に進んだんじゃないかと。
ガムランの音が急に大きくなって振り向いたら、男性陣が雄たけびとともに移動し始めました。
大きなオゴオゴが引っかからないよう、電線を三角形のついた棒で押し上げる担当がいるの、わかりますか?ちょっとやってみたい(笑)いや、首が痛くなりそうだからやめきます。
◆動画:6
中心のやや東寄りで始まったガムラン演奏。
遠くて音だけ聴こえて撮影しているときはよくわからなかったのですが、どうも3バンジャールの合奏のようです。
オゴオゴの際はバンジャールごとにTシャツを揃えます。
動画をみると、黄色チーム、黒色チーム、青色チームがいますよね。
たぶん即興じゃないかと。
ガムランの基本ができているバリ人は、急に集まって合わせることができます。
あてくしなんて何度も何度も練習して合わないのに…(泣)
◆動画:6
東側から出陣してきた一団。
ガムラン部隊が遠かった分、オゴオゴはよく見えました。
担ぎ手は頭の上に持ち上げたり、首の位置に合わせたり、腰まで下ろしたり。
右に揺れたり、左に揺れたり。
回転するときは外側の人は駆け足、内側の人は小回りしないといけません。
結構重労働だと思います。雨がやんで湯気出てたもの。
観光客に当たらないよう、範囲をはみ出たら押し返すバンジャールの長老、プチャラン(自警団)や警官・軍隊も大変でしょう。
ずいぶん前にデンパサールで見たオゴオゴはこの回転が速く、端っこの若者は振り落とされてました。勢いつけすぎだろ!
◆動画:7
北側から出陣する一団。
プラカード、松明ガールズ、オゴオゴ、ガムランの順。
熱気による湯気だと思ってましたが、VAPE(電子タバコ)の爆煙か!
ガムランとオゴオゴのどちらもよく見えたので、ちょっと尺長めにしています。
奏者の全員、ほんのり笑顔なのが印象的でした。
あとクンダンはどこも恰幅の良い方が多いですね(余計なお世話)。
◆動画:8
動画:7に続いて、北側から出陣する一団。
ガムラン演奏は男性陣の歌から始まりました。
楽器のバランスが良いバンジャールだなと思いました。演奏のノリがよく、観光客が音にのって揺れてました。
オゴオゴはおどろおどろしいブチャイク悪霊が多い中、ここのは女神級に美人。といっても悪霊は悪霊ですが。
◆動画:9
2時間半ぐらい立ちっぱなしで、BBAたちは足腰にきまして。そろそろおいとましようと思います。
うちらが来る前から始まってましたし、去ったあともまだまだ続いていました。
オゴオゴやガムランもそうですが、実は警備隊(自警団・警官・軍隊)が一番長く滞在して、笛を吹いて、人を避けて、道を開けて、一団を通す。
誰も逆らえないぐらい、いぶし銀の面々、すげーです。
皆さま、お疲れさまでした!
感想まとめ
こういう一連の儀式を見るたびに、「独自の伝統や文化を継承し続けるのは、全員参加かつ半強制ぐらいじゃないと無理だろうな」と思います。強制という言葉が強ければ、「参加するのが当然。拒否権なし」ですかね。まぁバリの場合は「神の名のもとに進んでやる」方がほとんどでしょう。
日本では担い手不足により伝統行事が相次いで中止になっているというニュースを目にしました。中には1000年以上続いた奇祭の歴史に幕を下ろさざるを得なかったと。
今年はサカ暦のニュピとウク暦のガルンガン・クニンガンがほぼ重なって、盆と正月が一緒くたになった状態。
バリ州としては「各伝統村に判断をまかせる」との方針でした。
よって中部ギャニャール県ウブドはクニンガンのオダラン(寺院建立祭)を優先し、オゴオゴは制作しないデサアダットが多かったようです。
逆に北部ブレレン県シンガラジャはいち早く「クニンガン優先」と宣言していたにも関わらず、ほとんどのバンジャールでオゴオゴを制作しました(なぜ先に言うた?)。
デンパサール市とバドゥン県は率先して作ってコンテストも行いましたね。デンパサール市のレノンは例年オゴオゴを作らないと初めて知りました。へー。
ちなみにバリヒンドゥー協会としては、「ムラスティやニュピは必須。オゴオゴはロンタルに書かれておらずニュピにまつわる神聖な儀式ではない」との見解です。
ただしバリ州および伝統村評議会は「若い世代への伝統・文化・習慣の継承」と「芸術的創造性の実現」として後押ししています。
まぁやるなら全力でやる、やらないならほかを全力でやる、ってことですね。全部やらないは無し。
来年以降はまた通常に戻って全域で開催されるのではないか、と期待しています。
オゴオゴは興味あるけど、まだ見たことないよ~という方は、ぜひ1度生でご覧ください。
好き嫌いがはっきり分かれるイベントだと思います。あてくしは大好きーー♡
では、ごきげんよう。