明日はニュピですね。
ニュピとはバリヒンドゥ・サカ暦の元日を指します。
バリカレンダーは210日を1年とするウク暦と太陰太陽暦を基にしたサカ暦の2つから構成され、そのもっとも神聖な日がニュピと言われています。インドネシアで唯一祝日になるヒンドゥ行事で、毎年 西暦の3月または4月の新月直後です。
ニュピは、別名「静寂の1日」。
朝6時から翌朝6時まで、外国人ふくめ緊急時以外の外出は一切禁止です(ホテルの敷地内は可)。夜間の電気使用もNG(乳幼児や病人がいる家庭は事前申請で可。ホテル等はカーテンで灯りが漏れないように)。飛行機の離発着はなくなり、空港も閉鎖。ここ数年はテレビの電波さえ飛ばなくなりました。徹底してますねぇ。こっそりスマホやパソコンで遊んでる人いま・・・いやいや。
大晦日にあたる前日は、聖水と松明の火を使って家中の悪霊をあぶり出し、鍋の底などをガンガン打ち鳴らして追い祓います。
日暮れからはオゴオゴと呼ばれる悪霊をモチーフにした張りぼての神輿が次々引き廻され、担ぐほうも観るほうもとにかく賑やか。
これがオゴオゴ。結構リアルで怖いですよね?
バリ島 オゴオゴ
一連の儀式にはストーリーがあって、「大晦日に追い祓った悪霊たちが、元日仕返しにきたけれど、島内は静まり返って人の気配もなく退散」だそうです。なので観光客だからといって大声でキャッキャウフフしてると人間の存在がバレてしまうのでダメ。そもそも悪霊って?・・・とか言っちゃいけません!
外出禁止なのに、わざわざバリ島へ行くってどうなのよ?
私もずーーっとそう思ってました。でもね、一度行ったらやみつき。
この時期に、この島でしか味わえない感動がたくさんあります。

そうだ、バリ島へいこう。クリックお願いします。


オゴオゴは、バンジャール(村組織)ごとに、主に男性陣が1ヶ月ほどかけて制作します。
費用は大きさにもよりますが、1体10~15万円だとか。物価に比べて高くね?!いいえ、バリ人は宗教行事に大枚を惜しみません。
これは足の裏だけで2体が繋がってる作品。躍動感ありますよね。
バリ島 オゴオゴ
某地区ではコンテスト形式で競い、上位になると賞金もらえるそうです。そりゃ作るほうも真剣になりますな。
また、大きな選挙の年には禁止になる地区もあります。血気盛んな村人同士がケンカするのを避けるためですって。うーん、悪霊祓わなくていいんすかね?
たいそう気合を入れて作られた悪霊のオゴオゴたちは、大晦日の夜に街中を引きずり回され、十字路で豪快に回して道をわからなくされ、最後は焼却退治されます。実に潔いです。
近年は残されるものも多いですけど。欧米人の中には買い取り希望者もいるとか。あんなデカいものをどこに置いておくんでしょうか?
バリ島内で、デンパサール地区がもっとも数が多く、規模も大きいと聞き、4年前に友達と観に行ってきました。
その数、なんと300体以上!えっと1体10万円として・・・いやいや。
メイン会場はガジャマダ通り。
まずはププタン広場の交差点でセレモニーがあるとのことで向かいました。
午後6時でご覧のとおりの人出です。
バリ島 オゴオゴ
バンジャール(村組織)ごとに紹介され、プラカード担当→華やかな女性陣→オゴオゴを持った男性陣→ガムラン奏者たちの順で練り歩きます。
バリ島 オゴオゴ
プラカード担当にあえて美人を揃えてるところも。
バリ島 オゴオゴ
1台の担ぎ手の数もすごい!
若手から外国人まで。
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
ププタンの交差点で紹介されたオゴオゴは、ガジャマダ通りへ移動し、引き廻されます。
激しく担がれ、交差点ごとに猛烈な回転。勢い余って弾き飛ばされる担い手が出るほど。
動画のほうがわかりやすいのでご覧ください。



最後のはオゴオゴじゃなくて人が回っちゃってます。暴徒化?
オゴオゴは伝統的なデザインから、アニメチックなよくわからないものまで様々でした。
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
バリ島 オゴオゴ
って、多いYO! 300体もいらないYO!これでも掲載したのは選りすぐりの12体だZE!
正直いって途中で飽きてしまいました(笑)
人は多いわ、小雨は降ってくるわ、立ちっぱなしだわ、小腹すいてくるわ、隣の知らないおじいさんがバリヒンドゥのうんちくを語り始めるわ・・・。ということで午後11時半近くまで観てホテルへ退散。
ガムランの生演奏もあれば、スピーカーで流しているところもあり。
もちろん生のほうが臨場感があり、楽しく観られます。奏者たちはノリノリですし。
バリ島 オゴオゴ
帰り道、激しく揺られて落ちてしまった頭部と遭遇。なんとも切なく、おもしろかったです。
バリ島 オゴオゴ
このあと午前2時ぐらいまで続いたそうです。すごいパワーだな、こりゃ。
翌年はクロボカン地区で見ました。その数、デンパサールの半分ぐらい。サイズはドデカくもなく、小さすぎもせず。観覧者に欧米人が多いのが印象的でした。
また機会があればじっくり観てみたいと思います。

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