【’20.4月上旬】コロナウイルス感染状況と政策

新型コロナウイルス（COVID-19）に関する「インドネシア国内」の感染状況と政府の対策について、ニュースや大使館からのお知らせなどをもとに抜粋してまとめましたの。
あてくしが最前線で取材したわけじゃないので、各州の実情はわかりかねますし、州によってかなり差があるかもしれません。また、すべての情報を網羅しているわけではありません。日々刻々と変化していますので、最新版や詳細は必ず各自でご確認くださいね。
バリ島については次ページ以降に掲載します。

インドネシアの感染状況

インドネシアのコロナウイルス感染状況は、BNPB（国家防災庁）の公式サイトで確認できます。毎日夕方更新です。
・BNPB（インドネシア語）：COVID-19 / Situasi Virus Corona

BNPB Situasi Virus Corona画面
4/12（日）16:00の集計で、インドネシアは陽性患者数4,241人です。24時間での増加数399人。陽性患者数のうち、治癒者数359人、死亡者数373人。死亡率8.79%。
もっとも感染者が多いのはジャカルタ首都特別州で、陽性患者数2,044人、治癒者数142人、死亡者数195人。死亡率9.54%。
西ジャワ、東ジャワ、バンテンと続き、バリ州は現在7位。陽性患者数81人、治癒者数19人、死亡者2人。死亡率2.46%です。
日本はリアルタイムで感染者数の増加が確認できます。
・ジャッグジャパン：都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ

都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ画面
4/12（日）17:50時点で日本の陽性患者数7,102人、退院者数762人、4/11（土）厚生労働省発表の死亡者数は94人。死亡率1.32%。
3/31（火）のニュースによると、世界の死亡率が4.8%に対し、インドネシアの死亡率は世界平均を上回っています。
・detik news（インドネシア語）：Kini Tingkat Kematian Corona di Indonesia 8,9%, di Atas Rata-rata Dunia（コロナの死亡率は現在インドネシアで8.9%。世界平均を上回る）
これらの数字をみる限り、インドネシア国内において、まずは「罹患しない＝予防」がもっとも賢明な策といえるでしょう。
治癒者は多数いますので、かかったからといって全員悪化するわけではありません。特にバリ州は治癒率23.45%と高い数字になっています。

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ジャカルタ「大規模社会制限」実施中

コロナウイルスの著しい感染拡大にともない、インドネシア政府は4/7（火）アニス・ジャカルタ首都特別州知事に「大規模な社会的制限（PSBB/Pembatasan Sosial Berskala Besar）」の発動を承認する保健相通達を公布しました。
4/10（金）から23（木）までの2週間ですが、必要により延長される可能性があります。
・INDONESIA.GO.ID（インドネシア語)：Portal Informasi Indonesia
・Presiden RI（インドネシア大統領/インドネシア語）：Presiden RI
上記2つの公式サイト、ご存じでした？あてくし、初めて知りましたの。
大統領サイトにはファーストレディの活動まで掲載されてるんですね。へー。

◆大規模社会制限の内容

制限内容は、在インドネシア日本国大使館サイトに詳しく掲載されています。
・ジャカルタ首都特別州での大規模な社会制限の実施（アニス州知事の発表）
・ジャカルタ首都特別州における大規模な社会制限の実施（州知事令・決定の発出）
かいつまんで書くと、
・在宅学習
・公立・民間の娯楽公共施設の閉鎖
・社会・文化活動の制限（結婚は可。披露宴や割礼等の儀式は不可）
・屋外で5人以上の集会不可
・政府部門は機能。行政サービス継続
・事業部門は以下8つの分野を除き停止
　1)保健 2)食料・食品・飲料 3)水，ガス，電気，ガソリンスタンド 4)メディアを含む通信 5)財政・金融 6)物流 7)生活必需品の小売業 8)戦略産業
　※ただし身体的距離の保持、マスク着用、定期的手洗い等の対策を実施
・公共交通機関の乗客数は50%以下。運行時間は午前6時から午後6時
・私有車両は使用可。乗員数を制限
・規則遵守のためパトロール強化。警察は法執行が可能
さらに追加措置として、
・マスク着用義務
・職場等での就労制限。在宅勤務
・レストランは持ち帰りまたは配達のみ
・私有車両は生活必需品の充足など。車内マスク着用、定員半数以下
・配車アプリは物の運搬のみ。相乗り不可
などが挙げられています。
下記サイトも参考になりました。
・NNA ASIA：10日から首都の活動制限厳格化、処罰も検討
・BaliPost（インドネシア語）：PERMENKES ATUR PSBB TERBIT, INI KRITERIA PENERAPANNYA（厚生大臣の規制によりPSBBパブリッシュが手配されました。ここに実施基準があります）

違反者には刑事制裁が科されます。
初回は口頭による注意、繰り返される場合は最大1年の投獄または1億ルピア（1円=Rp140として約71.4万円！）の罰金です。意外と厳罰ですわね。
※4/13追記：当初「約714万円」と書いてしまいました。そんな大金払える人、少ないYO！訂正します。
・BaliPost：PELANGGAR PSBB DKI JAKARTA TERANCAM DIKENAI SANKSI, INI JENISNYAジャカルタPSBB違反者は制裁の対象）
この制限の実施は、現時点でジャカルタ首都特別州のみです。
バリ島を含む他州では行われていません。ただし、インドネシア政府による外出自粛要請に従い、州ごとに制限措置や要請が出ています。
※追記：4/15（水）～西ジャワ州などでもPSBBが発動されています。詳しくは下記に掲載しています。
・Memo Bali Blog：【インドネシア】4月下旬：コロナによる帰省禁止措置とその影響　対象エリアと期間

インドネシアの入国制限

コロナの世界的流行を受けて、インドネシア政府は「インドネシア領土への入国に関する水際政策」を発表しました。
4/2（木）午前0時から一部の例外を除き、日本人を含む外国人のインドネシアへの入国および航空便乗継（トランジット）が禁止です。
・在大阪インドネシア共和国総領事館：新型コロナウイルスの世界的感染拡大を受け、インドネシア領土への入国に関するインドネシア共和国政府の水際政策
・在インドネシア日本国大使館：新型コロナウイルスに係るインドネシア政府による追加的な入国規制措置（外国人の入国禁止等について）
同禁止事項は、以下の6つの例外を除いて適用されます。
1）インドネシアでの永住許可または長期滞在許可を保有
2）公用又は外交官ビザを保有
3）インドネシアでの赴任中の公用又は外交官滞在許可を保有
4）医療援助及びサポートの職員（人道上の理由及び目的に基づく）
5）海洋、航空、陸路の輸送のクルー
6）国家戦略プロジェクトに取り組む外国人
上記の除外された外国人は以下の要件を満たす必要があります。
1）各国の保健当局によって発行された健康であることを証明する英文の証明書を提出すること
2）入国直前14日間にCOVID-19に感染していない国または地域に滞在していたこと
3）インドネシア共和国政府が実施する14日間の隔離要請に従うこと
日本はCOVID-19に感染していない国？してる国？？（してるけど）
現時点でインドネシアにとって日本は「非感染国」扱いです。よって「2）入国直前14日間にCOVID-19に感染していない国または地域に滞在していたこと」に該当するため、除外された外国人（KITAS/KITAPホルダーなど）は入国可能です。
日本のインドネシア大使館の公式サイトを確認したところ、「当面の間、全てのビザの発給を停止。ジャカルタ入国管理局から許可が承認された国家戦略事業の業務に就く外国人を除く」と書かれていました。これ、リエントリー（再入国許可）も発行してもらえません。
・在本邦インドネシア共和国大使館：ビザに関する追加情報
というわけで解除されるまで、6つの例外に該当しない方は渡航できません。
お互いの感染を防ぐためには必要な措置だと思います。
各国の入国制限に関しては、下記サイトを参考にしてください。
・日本橋夢屋：新型コロナウイルス 各国の入国制限に関する一覧

◆短期ビザ自動延長

査証免除や一時到着査証（VOA)などで入国し、インドネシア国内に滞在中の外国人が、失効または更新できない場合、自動的に滞在許可が付与されます。申請の必要はありません。また、オーバーステイによる手数料は徴収されません。
ただし、コロナ収束までの措置です。

◆永住許可と長期滞在許可の延長

暫定一時滞在許可（KITAS)または定住許可（KITAP）などは短期ビザ同様、インドネシア国内に滞在中で失効または更新できない場合、自動的に滞在許可が付与（延長）されます。
インドネシア国外滞在中に切れた場合、国外では延長できません。
1）有効期限内にインドネシアへ再入国して必要な手続きを行う
2）期限が切れたら新規で査証の発給の手続きを行う
のいずれかになります。
この時期、VISAのためだけに再渡航ってハードル高いですなぁ。
・在インドネシア日本国大使館：KITAS・KITAP の日本での延長手続きの「再変更」
※4/13追記：ジャカルタ首都特別州「大規模な社会的制限（PSBB）」の実施にともない、ジャカルタの入国管理局が閉鎖となりました。これにより各州の空港や港湾を除き、通常業務がすべて停止になっています。詳しくは次ページに綴ります。

日本の入国制限

日本政府も水際対策の追加的措置として、4/3（金）午前0時からインドネシアを含む49ヵ国を入国拒否対象地域と指定しました。これにより、直近の過去14日以内に滞在歴のある外国人は特段の事情がない限り入国できません。
・厚生労働省：水際対策の抜本的強化に関するQ＆A（4/2時点版）
・在インドネシア日本国大使館：新型コロナウイルス感染症に関する日本の水際対策の追加的措置について
ただし、
4/2までに再入国許可をもって出国した
1）永住者
2）日本人の配偶者等
3）永住者の配偶者等
4）定住者の在留資格を有する者
5）特別永住者
などは特段の事情があるものとされます。
※4/3以降の出国は特段の事情がないものとみなされ、上陸拒否（再入国不可）となります。また、5/27以降はすべての外国人が特段の事情がないものの対象です。ただし特に人道上配慮すべき事情があるときなど、個別の事情に応じて許可する場合もあります。
なお、日本人（日本国籍保持者）と特別永住者は対象外で、上陸を拒否されることはありません。
※5/31に追記しました。
また入国に際し、検疫の強化が行われます。
直近の過去14日以内に入国拒否対象地域に滞在歴のある入国者（帰国者）については、全員にPCR検査が空港で実施されます。
空港での実施状況については、下記のレポートが参考になりました。
・鳥海高太朗氏：新型コロナによる海外からの入国拒否や検疫強化の中身は？日本人も帰国後に空港でPCR検査を実施

航空各社 大幅減便

◆ガルーダインドネシア航空（GA）

SNS（facebook/Twitter）に速報で載せたとおり、ガルーダインドネシア航空の日本発着便が大幅減となっています。
今後の運航については随時ニュースページでご確認ください。
◇デンパサール－成田便
以前は週7便（毎日）運航でしたが、現時点では4/21（火）まで運休、さらに23（木）も運休です。
・GA880/GA881便（デンパサール－成田）の4月一部運休について
※4/21追記：4/22（水）、4/24（金）～5/31（日）まで運休となりました。
・GA880/GA881便（デンパサール－成田）の4月および5月の運休便について
◇デンパサール－関空便
デンパサールは週5便→週1便（主に日曜）です。
運休増により、4/12（日）、4/26（日）のデンパサール－関空のみです（4/12の便はすでに出発しちゃいました）
・GA882/GA883便（デンパサール－関空）及びGA888/GA889便（ジャカルタ－関空）4月の運休便追加について
※4/21追記：5月は運休となりました。
・GA882/GA883便（デンパサール－関空）の5月の運休便について
◇ジャカルタ－羽田便
週7便（毎日）→不定期の間引き運航で週3～4便（主に月・水・金・日曜）となっています。
政府の要請により搭乗者数制限がありましたが、やや緩和された模様です。
・GA874/GA875便（ジャカルタ－羽田）運航について
※4/21追記：5月は週2便の予定です。
・GA874/GA875便（ジャカルタ－羽田）5月の運休便について
◇ジャカルタ－関空便
ジャカルタは週2便→運休となっています。
・GA882/GA883便（デンパサール－関空）及びGA888/GA889便（ジャカルタ－関空）4月の運休便追加について
※4/27追記：5月は週2便の予定です。
・GA888/GA889便（ジャカルタ－関空）5月の運航について

◆日本航空（JAL）

◇成田－ジャカルタ便
4/19（日）までは週4便、4/20（月）～30（木）は週3便、5/1（金）～31（日）は週2便で運航予定です（JL725-JL726）。
さすが、JAL！めっちゃ飛んでるぅぅ。
・JAL：2020年3月29日～4月30日 東南アジア・南アジア線路線計画変更内容
・JAL：2020年5月1日～31日 東南アジア・南アジア線路線計画変更内容
※4/13追記：5月分を追加しました。

◆全日空（ANA）

◇成田－ジャカルタ便
週4便で運航予定です（NH835/NH836）
※5/20追記：ANAの成田便は運航していました。失礼しました。追加訂正します。
◇羽田－ジャカルタ便
4/24（金）まで全便（NH855-NH856/NH871-NH872）運休予定です。
国ごとにJALと調整しているのかもしれません。
・ANA：新型コロナウイルス感染拡大に伴う国際線路線・便数計画の一部変更について
万一緊急帰国するときは、羽田ならジャカルタからGAかJAL、成田ならデンパサールからGAの4/22、関空ならデンパサールからGAの4/26になりますね。空席があれば、ですが。
日本到着後は政府の要請指示に従うことになります。

◆減便にともなう郵便物の取り扱い

航空各社の減便に伴い、国際郵便の一時引受停止や遅延が発生しています。
◇日本からインドネシアへ
日本の郵便局からインドネシアへは、すべての郵便物が送れませんので注意してください。
・郵便局：一部の国・地域宛て国際郵便の一時引受停止および遅延等について（4月9日更新）
◇インドネシアから日本へ
インドネシアの郵便局から日本へは、すべての郵便物を受付ていますが、遅延が予想されます。あらかじめご承知おきください。
・Kantor Pos（インドネシア語）：Pengaturan Layanan Pos Internasional（国際郵便サービスの手配。3/23付）
・Kantor Pos：各国郵便状況一覧
3/25（水）以降、インドネシアから「消毒薬、防腐剤、マスクおよびその原材料など」を郵便で送ることができなくなりました。
・Kantor Pos：Larangan Kiriman Antiseptik, Bahan Baku Masker, Alat Pelindung Diri, dan Masker（防腐剤・マスクの原材料・個人用保護具・マスクの発送禁止）

今後の見通し

◆断食明け大祭

4/23（木）あたりからイスラム教徒にとって神聖なラマダン（断食月）が始まります。
5/24（日）26（月）がレバラン（断食明け大祭）です。
コロナ感染拡大にともない、いくつか変更事項があります。
◇レバラン連休変更
4/9（木）のインドネシア宗教・労働・官僚改革相レベルの調整会議で、レバラン（断食明け大祭）に追加した政令指定休日を12月へ移動することが決まりました。
・CNBC INDONESIA（インドネシア語）：Cuti Bersama Lebaran Digeser, Inilah Libur-Cuti Bersama 2020（2020年の共同休日変更）
・KOMPAS.com（インドネシア語）：Cuti Lebaran Direvisi, Ini Daftar Hari Libur dan Cuti Bersama Tahun 2020（休暇の改定、2020年の休日と共同休暇のリスト）
これにより、5/26（火）～29（金）の休暇は取り消しになります。
5/21（木）のキリスト昇天祭から6/1（月）のパンチャシラ（国家5原則記念日）まで12連休の予定でしたが、5/21（木）～25（月）までの5連休に短縮されました。
その1日分がモハメッド降臨祭前の10/28（水）に振替えられて、10/28（水）～11/1（日）まで5連休。
残りはクリスマス後の12/28（月）～31（木）に振替となり、12/24（木）～1/3（日）まで11連休になります。
詳しくは次々ページの記事にてご確認ください。
◇レバラン移動の禁止なし

ルフット調整相（海事・投資担当）により、レバラン前後の帰省は禁止しないことに決まりました。一時は禁止発令に傾いていましたが、宗教の自由を尊重したようです。
・ANAN ASIA：レバラン帰省は禁止せず、政府が決定（有料記事）
バリ州では引き続き、他島への帰省を延期または中止し、島内の今いる場所に留まるよう呼び掛けています。
警察官が市場の物売りなどに帰省中止願いの書かれたパンフレットとマスクと消毒薬を配布し、距離を保つようにお願いして回ったようです。
・BaliPost：MUDIK SAAT WABAH VIRUS CORONA, INI KATA KASATLANTAS（コロナウイルスの感染防止のため、帰省中止を）
・BaliPost：CEGAH VIRUS CORONA, MASYARAKAT DIIMBAU TIDAK MUDIK LEBARAN（コロナウイルスを防止、人々はレバランに行かないように求める）
◇ギリマヌク－バニュワンギ入島規制
ジャワ島での感染拡大を受けて、バリ州ジュンブラナ県（ヌガラ）のギリマヌク港を経由して、バリへ入島する他島民の検査が厳しくなっています。一時はバリのKTP（ID/Kartu Tanda Penduduk）を提示しないと通過できませんでした。
しかし、対岸の東ジャワ・バニュワンギのケタパン港では渡航が禁止されておらず、交通を制限する法的根拠もないため、一部の人々が抗議して変更された模様です。
・BaliPost：PETUGAS DI GILIMANUK DIINSTRUKSIKAN LEBIH SELEKTIF, WARGA BERASAL DARI ZONA INI DIMINTA TAK MASUK BALI（ギリマヌクの職員、バリに入らないように求める）
・BaliPost：KASUS MAKIN BANYAK, BALI DIDESAK USULKAN PSBB KE PUSAT（多数の入島で、バリはPSBBを提案するように要請）
現在も渡航人数が減らず、体温チェックなどの検査員数を増強しています。ジェンブラナ県ではバリ州独自の「大規模な社会的制限（PSBB）」を発出するよう求める方針です。
他島民でバリのKTPをお持ちでない方（およびその配偶者）は、今後の情報にご注意ください。

◆囚人釈放と治安の懸念

インドネシア法務・人権省は刑務所内でのコロナ蔓延を防ぐため、4/1（水）に約13,000人の受刑者を釈放したと発表しました（記事によっては1.8万人）。さらに1週間以内に計35,000人を釈放する方針とのことです（記事によっては計3万人）。
・detik news：Cegah Penyebaran Corona, 30.000 Napi Akan Dibebaskan（コロナ拡大を防ぐため、3万人の囚人を解放）
・detik news：Puluhan Ribu Napi Bakal Dibebaskan di Tengah Wabah Corona（コロナの発生のなかで何万人もの囚人が解放される）
・東京新聞：インドネシア、受刑3万人釈放へ　新型コロナの感染拡大懸念
対象となるのは、5～10年の刑期をうけた麻薬犯罪で2/3の服役を終えた者、軽微で暴力を伴わない者、慢性疾患があり健康上のリスクが高い者、高齢者などです。ただし、汚職事件で実刑判決をうけた60歳以上の一部は、民間汚職監視団体の反対により除外されています。
この中には完全釈放のほか、仮釈放、条件付き釈放などがあるようです（詳細不明）。
釈放後は全員自宅待機が命じられています。
バリ島での釈放者数は646人です。
その中にはスキミング事件に関与している者も含まれています。
・BaliPost：CEGAH MELUASNYA COVID-19, SEGINI JUMLAH NARAPIDANA DI BALI YANG DIBEBASKAN（COVID-19の蔓延を防くため、釈放されたバリ囚人の総数）
・BaliPost：SEBANYAK 515 NAPI DI BALI SUDAH TERIMA ASIMILASI（バリ島の515人もの囚人が釈放）
・BaliPost：TIGA TERPIDANA SKIMMING DAN 38 NAPI LAINNYA BEBAS HARI INI（3人の有罪判決を受けたスキミングと38人の他の囚人が今日釈放）
って、奥さん！めちゃくちゃ怖いんですけどーーー。インドネシア政府が決めたことなので外国人が口を出す問題じゃないのは重々承知。出所した人たちが早期釈放に感謝して、改心してくれれば万々歳です。再犯が1つもなければ、マジであっぱれ。尊敬しますわよ。
でも、3.5万人全員が穏やかに暮らすと思いますぅ～？特に薬物は再犯が多いと言われています。なぜなら脳がその快楽を覚えてるから。やめようと思ってもやめられないケースが多いんですって。薬欲しさに盗みを働く可能性がゼロとはいえません。
テロ犯罪者は当然含まれていませんが、汚職事件絡みには極端な思想をお持ちの方もいるようです。ジョコウィ大統領が各国のインドネシア人へ帰国を促した際、ISISからの帰国者は拒否したという記事さえありました（再検索したものの見つけられず…）。
在インドネシア日本国大使館と在デンパサール日本国総領事館から届いたお知らせによると「治安状況に大きな変化は見られず、悪化は認められない。外出自粛要請などに伴い、全体的な犯罪発生件数は減少」とのことです。
ホッとしつつも油断大敵。まぁ各自ができることは限られてますが、在デンパサール日本国総領事館のメールには「門，ドア，窓には可能な限り複数の鍵を設置する，在宅中も家屋の戸締まりを確実に行うとともに外出時・帰宅時には周囲の様子に十分注意する等して安全確保に努めてください」と書かれていました。
前回のブログに書いたように、自宅に大金を置く、札束を持ち歩くなど、できるだけ避けてくださいね。ブログやSNS等での金持ち自慢も危険です。何もなければ、それに越したことはありません。
そうそう、ウイルスの消毒を装ったのか、本当に消毒するのに訪問する家を間違えたのか、タンクを担いだ2人組のインドネシア人が友達宅のドアフォーンを鳴らしたそうです。いろんな手口がありますからね。くれぐれもご用心を。
※4/21追記：釈放された囚人のうち、27人が再犯で逮捕されました。バリ州も含まれています。
・detik news：Dari 38.822 Napi Asimilasi yang Bebas, 27 Orang Kembali Berulah（38,222人の釈放囚人から27人が戻る）

◆コロナ収束の目安

インドネシア大学数学学部同窓会（ILUNI Mathematics UI）が3月の累積ケースをもとに導き出したシミュレーションデータを3/30（月）に発表しました。
・detik news：Corona Bisa Kelar Akhir Mei Bila Negara Tegas, Begini Hitung-hitungannya（国の指示にしっかり従う場合、コロナは5月下旬に終了する可能性）
予測モデルは3パターンです。
1）各自の相互作用の削減努力のみで、政府や州による予防措置がない場合
→パンデミックのピークは6/4に発生し、数十万人が感染。収束は8月下旬～9月上旬
2）4/1～あまり堅固ではない措置を行ったうえで人々が物理的な距離をとる場合
→ピークは5/2で、6万人程度の感染。収束は6月下旬～7月上旬
3）4/1～厳格かつ戦略的な措置を行い、人々が規律のある行動をとる場合
→ピークは4/16で、1.7万人程度の感染。収束は5月下旬～6月下旬
ジャカルタの「大規模社会制限」が4/10（金）から開始したことを考慮すると、上記の計画通りに進んだとしても10日間ほど足さなければなりません（予測は4/1～の計算なので）。
バリ州は 2）に近い状態です。現時点で爆発的感染は起こっておらず、制限措置が強化される予定もありませんが、各人がより自重しない限り、感染拡大は続くかもしれません。
記事に書いてあるとおり、「無症候状態の感染者1人が、2～3人に新たに感染させる。感染した人口が数千に達すると物理的な距離が難しくなり、多大な感染者を生み出す」んですって。
とにかく不要不急を除き、できるだけ外出せず（生活必需品の買い物などは可）、家族以外の人と接触せず（Zoom ・Skype・LINEなどのコミュニケーションアプリを利用）、時々体を動かしつつ、ミニマムに暮らしていきましょう。
収束すれば、いくらでも出られますから。いくらでも遊べますから。
「あんな時代もあったね」ときっと笑って話せるわ、ですよ（時代 By中島みゆき）。
だから今日はくよくよしないで 今日の風に吹かれましょう。
コロナ関連のバリ島については次ページ以降で。
では、ごきげんよう。