【’23.11月】（その3）空港

バリ島の近況のさらに続きです。（その1）は天気と両替レート、（その2）は島内の火災、来年の総選挙について書いています。
（その3）はバリ州ングラライ空港についてです。

空港

12/1～駐車場キャッシュレス化（予定）

11/9（木）ングラライ空港を管理するアンカサプラ社ハンディ総支配人は「12/1（金）より空港内の車の出入りは現金以外の電子マネーカードによる無人キャッシュレスシステムを導入する」と発表しました。
当初は四輪車のみで、段階的に二輪車に対応する予定です。

・BaliPost（以下BaliPostはインドネシア語）：ングラライ空港がキャッシュレス駐車システムを導入

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◆出入手順と期待される効果

入口に設置された専用機に電子マネーカードをかざすと「イン」のデータが記録され、自動ゲートバーが開いて入場できます。
出口の専用機に同じカードをかざすと「アウト」の記録とともに駐車料金が引き落とされ、ゲートバーが開いて退場できます。

これにより、係員との現金のやりとりが減って入出庫がよりスムーズになること、駐車券の廃止でペーパーレスになることが期待されています。
係員は常駐しませんが、問題があれば各機の「ヘルプボタン」を押すことで制御室に繋がります。

思うに、係員とのやりとりよりも、その先の道の作り（車線数の大幅減、対向車との交差）がおかしくて渋滞してるような…えぇ、個人的な感想です。たぶん、絶対に、まちがいなく。

◆対象の電子マネーカードは4種

使用可能とされる電子マネーカードは以下の4種です。
Bank Mandiri のe-money、BRIのBRIZZI、BNIのTapcash、BCAのFlazz。それぞれ銀行の窓口で発行し、その後はコンビニでも残高確認や追加の入金ができます。

・detikBali（インドネシア語）：ングラライ空港、キャッシュレス駐車場の導入を開始

上記以外のカードの使用可否はわかりません。あてくし、インドマレット（コンビニ）のカードしか持ってなくて、それで海上高速道路のゲートを通過してるんですが。
並んで入れなかった場合、Uターンできるのかしら？後続車に張り付かれてニッチもサッチもいかなくなりそう。

12/26～eVoA向けオートゲート設置（予定）

10/31（火）ングラライ入国管理局スヘンドラ局長は「国際線到着ロビーに新型オートゲートを30台設置する。eVoA（電子到着ビザ )を持つ外国人旅行者の入国審査用。12/26に完了予定」と発表しました。
完了と同時に稼働するかは明言されていません。

・BaliPost：オートゲート設置により入国管理業務が支障をきたさないよう保障

同氏によると「設置は2段階で行われる。年内は到着ロビーの30台のみ。2024年には同ロビーにさらに30台、出発ロビーに30台、の計90台。これまで通り、カウンターでの審査も可」とのことです。

◆ジャカルタは先行稼働

ジャカルタのスカルノハッタ国際空港ターミナル3の到着ロビーでは10/2（月）から先行稼働しています。
カリム移民局長は「新型オートゲートは顔認証技術を搭載している。通行人1人あたり15～25秒程度とスピーディー。
シンガポール、ドバイ、アブダビ、ドーハを参考にしたシステムで、高度な機器のサポートにより出入国審査が高速化でき、待ち時間が削減される」と強調しました。

・移民総局（インドネシア語）：顔認証技術を搭載した新型オートゲートでソエッタ空港の入国審査が高速化

◆期待される効果

これまで繁忙期に各国の到着便が重なると、入国審査だけで待ち時間30分以上、さらに荷物が出てくるまでに数十分、税関審査も長蛇の列…。降機から空港を出るまで1～2時間なんてザラでしたからね。それがスリム化されるなら嬉しいです。
なお、eVoA以外のVISAホルダーは現時点で対象外です。

ファストトラックの違法徴収事件

11/14（火）夜10時頃、おとり捜査によりングラライ入国管理官5名を連行し、うち1人を容疑者として逮捕しました。ファストトラックでの支払強要による疑いです。

ファストトラックは迅速に出入国できる無料の優先レーンです。VIPやファーストクラス・ビジネスクラスはもちろん、国際基準にのっとって高齢者・車椅子利用者、妊婦・子供連れなども利用できます。
ところが、「VIPサービスにつき1人あたりRp80,000～250,000（1円=Rp100として約800～2,500円）の支払いが必要」と説明し、違法に徴収していたとのことです。

・BaliPost：ファストトラックでの恐喝がスルーされている印象　/　おとり捜査に関して検察がレコーダーやビデオを押収

発覚後、総額1億ルピア（1円＝Rp100として約100万円）が押収されました。ただし、月間2億ルピア（約200万円）ずつの収益があったとみられ、その多くがすでに使い込まれて回収困難とのことです。全額償わないんかーい！
※ヒコヲタパイセンからのご指摘で、1桁間違っていることが判明しました。正しくは1億ルピア＝10万円100万円です。訂正してお詫びします。

・BaliPost：ングラライ入国管理局官、現金1億ルピアを押収　/　ファストトラック強要に関して検察の弁

◆疑わしい場合は警察へ

事件をうけて、バリ州インドラ地域長官は「悪徳管理官により恐喝の手段として利用されたことは誠に遺憾。バリ州の観光イメージを傷つけられた。
もし公式に発表されている以外の徴収が行われた疑いがあれば警察に相談してください」と語りました。

・BaliPost：バリ州政府、ングラライ空港のファストトラック強要に遺憾の意

警察に相談してアレを払う…なんてことにならないといいですね。
収賄防止法が施行されて以来、公務員は自ら金額を言ってはいけないことになっています。言われたら「コイツもらうおうとしてるー！」と告発ができます。あえて聞くと「Terserah（あなた次第）」とたいてい言われますけどね。聞かなきゃスルー可。

◆日本領事館に相談

アレがアレで不安だったり、英語やインドネシア語が得意ではない場合は、在デンパサール日本国総領事館に相談してください。「在留する日本人の命や財産の保護」という任務にもとづき、情報提供や助言を行ってくれます。

・在外公館（日本語）：在デンパサール日本国総領事館
・外務省（日本語）：大使館・総領事館ができること・できないこと

いろいろありますが、何事にも巻き込まれず、穏やかに健やかに過ごせると良いですね。
では、ごきげんよう。