GWがついに終わってしまいましたねぇ。
皆さま、連休はいかがお過ごしでしたか?
…ふむふむ、なるほど、ほほう、そうですか。←万人に使える相槌
あてくし、GW終盤に神様のもとでムルカッ(沐浴)してまいりましたの。
そう、物理的な神様の石像の下!
スピリチュアルな観点での“神のご加護”があったかはまだわかりませんが、11体の神々が横一列に並ぶ様は壮観でしたよ。身も心も洗われました。
新月の夜、月明かりはなく、寺院の灯りのみ。なんとも幻想的かつ神秘的ぃ~。
ただ、水シャワーに慣れてない日本人に夜のムルカッは「修行かYO!」とツッコミたくなるほど寒かったです。
神様が並ぶ、このパンチョラン(沐浴場)は「PURA TAMAN PANCAKA TIRTA(プラ タマン パンチャカ ティルタ)」といいます。
それはどこにありますの?
ここだよ、ここ!
猿の杜で有名な「サンゲー寺院」の近く、水に浮かんで見える寺塔が美しい「ムンブルサンゲー公園」の一角にあります。
南部観光地クロボカンやチャングーから、空いていれば車で30分強。
しかもね、公園の駐車場から歩いて3分。階段は合計20段弱下りるのみ。
以前ご紹介した秘境(といっても有名)にある「スダマラ」や「スバトゥ」は階段をひたーーすら下り、帰りはひたーーすら上ります。それに比べるとはるかに近くてラクです。息切れの心配なし!
また、田舎のパンチョランは公衆浴場を兼ねていて真っ裸で水浴びするんですよ。横には洗濯したり、歯を磨く方も。近隣住民しか使わないため、一見さんはジロジロ見られます。別の意味で敷居が高い。それに比べると、ここは着衣ですし、適度に外国人慣れしていて、気兼ねなく水浴びできます。
ちなみにムルカッ(沐浴)とは「聖水を浴びて穢れを祓い、心身を浄化させる禊ぎの儀式」です。
寺院内につき、生理中の女性は入れません。怪我で出血が著しい方もNG。妊娠中の方も流産の可能性がなきにしもあらずなので避けたほうが無難です(沐浴場によっては「妊婦不可」の看板あり)。
あてくし、10年来の知人であるバリ人女性+お子さん+スタッフの女性とトゥギャザーしましたの。
「昼間は日陰がなくて暑い。夜のほうが涼しいし、空いてるよ。新月か満月の日がムルカッに適してる。道は知ってるから一緒にいきましょう」と声をかけてもらいました。しかも、バンタン(お供え)はすべて作っていただけると。至れり尽くせり~♪
約束の日の夕方、車でお迎えに。
車中は女3人寄ればかしましい…と言いたいところですが、ひたすらバリ語とインドネシア語の世界。運転しながら考えて訳して返答するなんて難易度高すぎます。トークに入れないっちゅーの。
以前 舞踊の先生とバリ人の生徒さんが、やはり運転中にバリの神話についてインドネシア語で丁寧に詳細を語ってくれたのですが、専門用語が多くて半分以上聞き流しました。せっかく良い話してくれたのに理解できなくてすみません。
Jl.Raya Sangehに入ったあたりで、雨が降りだしてきました。駐車場に停める頃には土砂降り。
「どうせ濡れるから良いよね~」とワンティラン(集会場)まで一同ダッシュ。
バケツをひっくり返したような雨に、周りの参拝者たちは二の足を踏んでいました。
中庭の水を湛えた泉も赤土色に濁ってしまっています。
普段は透明度が高く、空や木々を映して美しいようですが。
雨の中庭を小走りで抜けて、寺院併設のロッカーへ。
1ロッカーにつきRp10,000(1円=Rp127として約79円)。代金を払うと番号のついたカギがもらえます。ロッカーは男女兼用です。
ロッカーの横に簡易更衣室とトイレがあり、ロッカーを背に女性用が右側。女性マークがないほうが男性用で左側。
服装は、カマン(腰布/サロン)とスレンダン(帯)必須。
上半身はクバヤ(女性の正装着)でもTシャツでも可です。
更衣室の脇に、仮置き台があります。持参したバンタン(お供えもの)を袋から取り出し、お線香に火をつけます(のを横で眺めるだけ)。
小雨になってきました。
階段を数段下りて、沐浴場の隣にある寺院のジェロアン(奥の院)へ進みます。一般的な寺院ではジェロアンは上にありますが、ここは下です。
お供えを置いて、床に膝をついて座り、スンバヤン(お祈り)します。
といっても、聖水やお米を授けてもらうのは、ムルカッのあと。まずはお祈りのみです。
沐浴場を囲う塀にもチャナン(お供え)を捧げます(のを横で眺めるだけ)。
ありがたいことに雨がやんできました。
入水は「MASUK」と書かれた奥の入口から。水中の階段を4段ほどおります。
雨の中、ひと足先に進んだおかげか、この時点では1人しか入っていません。やったー!ほぼ貸し切り。
水深は1mほどでしょうか。大人の股上~腰が浸かるぐらいです。
とても澄んでいて、足元までおおよそ見えます。薄暗いのではっきりとは見えませんが。
そして、冷たーーい!キンキンに冷えてないものの、おらゾクゾクっすぞ。霊的なゾクッと感ではなく、水温が低くて寒いです。
それぞれの像ごとに、神様の名前が掲げられています。
右から
・ GANGGA
・ SARASWATI
・ ISWARA
・ BRAHMA
・ WISNU
・ ??SORA
・ RUDRA
・ MAHADEWA?
・ SANGKARA
・ SAMBU
・ SIWA
一部お名前が「??」ですみません。同行者いわく「すべてデワ(神)」だそうです。←詳しい人おせーて
なお、バリヒンドゥーの主な神様の方角や崇拝されている寺院についてはwikipediaの該当ページ(インドネシア語)をご覧くださいまし。
ここでのムルカッ方法は…
1. 1体の神様の前で両手を額より上の位置合わせてご挨拶
2. 胸元あたりで両手の平を上に向けて、左手を下、右手を上にして重ねて、落ちてきた水をすくう
3. 右手ですくった水を口へ持っていき3回飲む(もしくは口につける)
4. 落ちてくる水を頭からかぶる
5. 隣の神様に移動して、1.から繰り返す×11体分
すべて終わったら、手前の出口から上がり、再びジェロアンへ。
マンクー(お坊さん)から聖水とお米をいただきます。その後、トゥリダトゥ(赤・白・黒の紐)がもらえるので、右手首に巻いて終了です。
なお、濡れたまま聖水をもらっても、着替え終わってからでも構いません。着替え後の普段着ではスレンダンだけ腰に巻いたほうが失礼にあたらないと思います(巻かなくても言われませんが)。
バリヒンドゥー式がわからない方はバリ人と一緒に参拝しましょう。
寒さの反動かデトックス効果か、着替えたあとは身体の芯からぽかぽか。微熱?
テンションがあがって一同キャッキャ言いながら、サンゲーのメイン通りに並ぶサテ(串焼き)屋に寄って夕飯を食べて帰りました。
車を出したお礼にごちそうしてもらったんですが、ごちそうになったわりに値段を暴露しちゃいますが、4人で小ぶりのナシセロ(さつまいも入りごはん)×8包、ピーナッツソースのサテバビ(豚串)×4皿、サテアヤム(焼き鳥)×1皿、イカンペペス(魚のバナナの葉包み蒸)×1個、クルプッ&クリピック(揚げせんべい)×4袋、エステー(アイスティ)×2杯、エスジュル(オレンジジュース)×1杯、瓶入りジュース1本で合計Rp70,000(約551円)なり。1人あたりRp17,500(約138円)ぽっきり!
もちろんサテは焼き立てだし、ナシセロも炊飯器からよそってくれたのはホカホカ。サンバマターは素朴な色のわりにめっちゃ辛め。ごはんがすすむくん。
値段も味もあなどれませんよ、サンゲー。
では、ごきげんよう。
- 名称
- PURA TAMAN PANCAKA TIRTA(プラ タマン パンチャカ ティルタ)
<TAMAN MUMBUL SANGEH(タマン ムンブル サンゲー)内> - URL
- https://www.facebook.com/Pura-Tirta-Taman-Mumbul-Sangeh-1744942949157077/
- 入場料
- なし。ロッカー代Rp10,000のみ
- カード
- 不可
- 所在地
- Mumbul Sangeh Abiansemal Bali
- 電話番号
- +62-813-3759-9837(海外から)
- 0813-3759-9837(バリ島内)
- 店休日
- 無休(ニュピのみ)
- 営業時間
- 24時間
- 駐車輪場
- 車:あり、バイク:あり
- 行き方
- 南部観光地からJl. Raya Sangehを北上。「Lawar Kebo」の大きな看板が出ている交差点を右折。坂を下りつつ200mほど進んだ左側に駐車場、道を挟んだ右側が沐浴場。