【知っ得】海外購入スマホはIMEI登録が必要

渡航(出入国・航空会社・マイル)

各国の出入国規制が徐々に緩和されて、在住者の一時帰国が増えてきた今日この頃。
「日本で買ったスマホをバリで使おうとSIM挿したけど電波が入らん」てな相談を立て続けに受けました。
そう、海外で新たに購入した携帯電話・スマートフォン・タブレットなどの電子端末をインドネシア国内の通信回線(3G/4G/5Gなど)で使う場合は登録・申請が必要です。
事前に「eCD(電子税関申告)」内の「IMEI登録」、さらに空港の税関で対面手続きを行ってください。
インドネシア「eCD(電子税関申告)のIMEI登録」Memo Bali
すでに多くのサイトやブログで紹介されていますが、コロナ禍での施行につき記憶からファラウェイしてる方も多いはず。
改めて、おさらいしましょう。

IMEI登録について

◆IMEI登録って何?

IMEI(International Mobile Equipment Identity)は、インドネシアで「イメイ」と呼ばれています。
端末識別番号(ID)として機能する15桁の数字の組み合わせで、原産国・メーカー・型番などが判別できます。盗難にあった際はデバイスをブロックしたり、検出できる場合もあります。
インドネシア政府はIMEI番号に基づいて闇市場の端末をブロックし、無許可の流通を減らそうと、2020年4月に「輸入電気通信機器の国際移動機器ID (IMEI) の登録」通達を発出しました。
・財務省関税総局長通達(インドネシア語):SE-12 /BC/2020
これにより、2020年9月以降 未登録の端末は国内の通信回線を利用できなくなりました。
お手持ちの端末がインドネシアで登録済かどうかは下記ページでチェックできます。
・工業省:IMEI確認

◆IMEI登録は必要?

インドネシア国内でIMEI登録を行う基準は、以下のとおりかと。

登録不要

  • インドネシア工業省のIMEI登録済(確認
  • 2020年9月以前にインドネシア国内で使用経験あり ※自動登録済み
  • 2020年9月以降にインドネシア国内で購入 ※業者が登録済み
  • wifiエリアのみで使う
  • 海外ローミングを使う
  • 90日以内の滞在 ※通信会社に要解除依頼または90日有効SIMを購入
  • 90日ごとに通信会社にて再登録 ※通信会社に要解除依頼

上記に該当せず、長期間(90日以上)、常時使いたい方は登録が必要です。特にアプリ経由ではない電話やSMSは登録しないと使えない場合が多いです。
そもそもSIMフリーの機種じゃないと使えません。日本の通信会社(docomo/au/softbankなど)の縛りがあるものは、解除or買い換える必要があります。
長期滞在や在住者で「どうしてもIMEI登録したくないけどwifiエリアじゃないところで使いたい」場合は、90日ごとに通信会社(Telkomsel/XLなど)へ出向いて都度解除してもらうことも可能です。毎回行くほうが手間かかる気がしますけど。

◆IMEI登録の期間と課税額

IMEI登録の申請期間と課税額は、以下のとおりです。

対象額と期間

  • 入国後60日以内、1人最大2台まで
  • 端末購入価格の40%課税
    • 入国後24時間以内:500米ドルを引いた残額に40%課税。500米ドル未満の端末は免税

・財務省関税総局長通達:SE-12 /BC/2020
・【参考】come2indonesia.com(英語):インドネシアで携帯電話のIMEI番号を登録する方法
課税の内訳は、輸入関税10%+付加価値税10%+所得税20%=40%です。
インドネシアNPWP(納税番号)およびKITAS/KITAPホルダーは所得税を10%に減額されて30%になります。
入国後24時間以内に手続きすれば、500米ドルを引いた残額に対して課税されます。たとえば700米ドルの機種なら残200米ドルに対して40%で、納付は80米ドルです。
同様に入国後24時間以内であれば、500米ドル未満の機種は免税になります。空前絶後の円安につき、たとえば1ドル=150円なら500米ドル=75,000円まで税金がかかりません。ただし、レートは変動します。
コロナ禍でングラライ空港の税関は24時間ではありません。空港外の税関は平日のみです。もろもろお気をつけください。

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登録手順

海外で購入した端末の税関申告とIMEI登録は、下記の手順で行います。
電子登録対面登録のどちらか一方では完了しません。必ず両方行ってください。

手順

  1. 事前に「eCD(電子税関申告 ※4ページ目が「IMEI登録」)」の必要事項をすべて入力し、QRコードを発行
  2. 入国後に空港の税関で、そのQRコードまたは受信したメール内のURLを提示して対面手続き

◆1. eCDのIMEI登録

eCD」の登録は入国2日前から当日まで可能です。
表示は英語かインドネシア語が選べます。*印は必須項目です。
・財務省関税局:eCD (Electronic Custom Declaration)
●1ページ
旅行者本人の情報です。
氏名、電子メールアドレス、パスポート番号、国籍、生年月日、職業、インドネシアの所在地(滞在ホテルや自宅など)、到着地、航空番号、到着日を入力または選択します。
インドネシア「eCD(電子税関申告)のIMEI登録」Memo Bali
●2ページ
手荷物と同伴者の情報です。
同送および別送の手荷物数、同伴者数をそれぞれ入力します。
インドネシア「eCD(電子税関申告)のIMEI登録」Memo Bali
●3ページ
税関申告が必要な製品および物品の確認です。
規定数以上のタバコやアルコール類、違法なもの、常識の範囲以上の製品数などがなければ、すべて[No]のまま、次ページへ。
インドネシア「eCD(電子税関申告)のIMEI登録」Memo Bali
●4ページ
こちらが「IMEI登録」のページになります。
[No]→[Yes]に変更すると項目を表示できます。
インドネシア「eCD(電子税関申告)のIMEI登録」Memo Bali  インドネシア「eCD(電子税関申告)のIMEI登録」Memo Bali
その和訳画面。
必須項目は、ブランド名、タイプ、IMEI 1、(購入時の)通貨、(購入時の)価格、所有者名です。
インドネシア「eCD(電子税関申告)のIMEI登録」Memo Bali

入力時の注意・補足事項

  • IMEI 1は外箱や端末内の設定等で確認。機種により表示場所が異なるため、不明な場合はネット検索
  • 価格は購入時のレシート等がない場合、ネット検索のうえ妥当な範囲で提示可 ※判断は係員による
  • アップロードできるドキュメントはJPG/JPEG/PNG形式のみ。添付しなくても次画面に進める

●5ページ
承認画面です。
申告内容に虚偽(修正)がなければ、チェックを入れて「Send」ボタンをクリック(タップ)します。
インドネシア「eCD(電子税関申告)のIMEI登録」Memo Bali
次ページに表示されるQRコードをプリントorダウンロードorスクショしておきます。
また、登録完了後、関税局からメールが届くので、そのメール内にあるURLをクリック(タップ)するとQRコードを表示できます。

◆2. 税関で対面手続き

インドネシア入国後、空港内にある税関(Bea Cukai)で手続きするのが一番早くて確実です。
バリ・ングラライ空港の税関は国際ターミナルのみです。国内ターミナルにはありません。
ジャカルタ経由の場合はスカルノハッタ国際ターミナルで手続きしたほうが良いと思います。
●税関検査
ングラライ空港の場合、入国審査→手荷物の受け取り→税関検査の順に進みます。
税関検査所では係員のいるカウンター脇にスキャナーが設置されているので、eCDのQRコードを提示して読み取らせます。
係員の指示に従い、必要であればスーツケース等のX線検査へ。
●対面登録
まっすぐ進むと、突き当りに「税関室」があります。
他の旅行者に付いて、出口方面へ進んではいけません。税関室へ入ってください。
室内の係員に「IMEI(イメイ)」と言えば通じます。
QRコードまたは税関からのメールを提示し、対面にて登録作業を行います。
納税する場合はここでお支払い。現金払いのほか、送金(トランスファー)が使えるようです。クレジットカードは使えません。
登録完了後、早ければ1時間、遅くとも2日間で開通します。
2日経っても使えない場合は「ここに電話して」と番号を教えてもらえるので連絡しましょう。
あてくしは1時間も待たずに、空港内ですぐ使えました。

体験談

いくつかの事例を掲載します。
●Aさん
2020~2021年のコロナ中に、日本へ一時帰国。iPhoneを購入。
当時バリ・ングラライ空港は閉鎖につき、ジャカルタ・スカルノハッタ空港の税関で手続き。係員に相談の上(経年劣化や消費税支払済など?)、妥当な範囲で納付。
→IMEI登録が必要なこと、係員に相談可能なこと、などを教えてもらいました。
●Bさん
2022年5月末に日本で1Ver前のiPhone miniを安く購入。
円安により500米ドル未満におさまる。7月にApple製品の大幅値上げ。もろもろラッキー。
→これ、あてくしですの。AppleStore発行の500米ドル未満の正規領収書をスキャンしてアップロード。もちろん問題なく通過できました。相場の値動きが激しい時期でドキドキ。
余談ですが、日本のAppleStoreは2022年6月21日より非居住者に対する免税購入を終了しています。家電量販店のAppleコーナーでは引き続き可能です。
●Cさん
2022年7月に日本在住のインドネシア人が3年ぶりに一時帰国。
日本で使用しているスマホを登録し、係員に言われるまま納税(あてくしはいくら払ったか聞いてない)。その後、90日有効のSIMを購入。
→改めて考えると、90日以内の滞在につき登録も納税も不要でした。「久しぶりに母国へ貢献できた」と思えば…一時帰国や短期渡航の方はお気をつけください。
●Dさん
2022年7月頃 日本へ一時帰国。Androidスマホを購入。
再渡航でSIMが反応せず、10日間ほど待ったものの(気長!)、どうにもならず問合せ。その後、空港の税関へ出向いて40%納付。
→この方のおかげで24時間超えたら40%課税と知りました。今考えると、在住VISA持ちなので30%で済んだはず…。
以上、ご参考になれば幸いです。
では、ごきげんよう。

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