変わりゆく、インドネシア語口語

雑記・その他

このブログ、もともとゆる~くメモっていくつもりでしたが、日程的にゆるゆる~~になりすぎちゃいました。もう20日間近く空いてるZE!ま、いいや。
あてくし、バリ島にいると高確率でインドネシア人に間違われます。日本人友達は「日本人にしか見えないでしょ」とか「肌の色と服装が違うよね(日本人にしては若干黒いけどな)」とか「それ、失礼だよ」とか、よく考えたらどちらが失礼かわからない慰めの言葉をくれたりしますが、とにかくしょっちゅうローカル扱いされるんですよ。
一般的に、外国人だと「Where are you from?」や「Dari mana?(どこから来たの?)」と聞かれますよね?私、何度も「Asli Bali?(生粋のバリ人?)」って・・・なんでバリ人が前提なのさ(涙)
この前もインドネシア語で「レシートちょうだい」と言ったのに、バリ語で「レジのインクが切れてるからレシート印刷できない。(2枚綴りの)ピンクの用紙はお店控えだから渡せない」と早口でまくしたてられてポカーン。そんな長文わからんわい!よく行くお店だったのに、ずっとバリ人だと思われてたんでしょうか?
ノーメイクでコンビニ行くと100%インドネシア語で話されますし。
そんなこんなで、ローカル同士がよく使うインドネシアの“話し言葉”について、我らがディンダ先生(バンドゥン出身の日本語教師。美人でエロ♪)のレッスンも交えながら紹介したいと思います。

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インドネシア語の教科書やガイドブックの会話編を開くと、最初に載っているのは意思表示と挨拶ですよね。

  • Ya(ヤー):はい
  • Tidak(ティダ):いいえ

しょっぱなから違いまっせ~。
ローカル同士は話し言葉だと最近「tidak」を使いません。代わりに「ngga(ンガ)」、さらに略して「ga(ガ)」。
たとえば、うちの近所のコンビニだと
Apakah anda mau pakai plastik bag atau tidak mau?:あなたはビニール袋を使用しますか?または使いませんか?
ではなく
Mau plastik? ga?:ビニールいる?いらない?
と言われます。短っ!
ディンダに教わるまで「ngga」は「tidak」を早口で言ってると思ってました。まったく違うんですね。俺の耳、いい加減。FacebookなどのSNSでもよく使われています。書き言葉だと省略文字の「tdk」の場合もあります。
そういえば、日本語も「いいえ」とは言わないですよね。「いえ」とか「いや、それは」とか、一旦肯定しておいて後で言い直す「そうね、でも」とか。
「Ya」は普通に使うようです。
先日マッサージで相づちをひたすら「オッオー」と打つ女の子がいて、なんとなくイラッとしました。

  • Selamat pagi(スラマッパギ):おはようございます
  • Selamat siang(スラマッシアン)/Selamat sore(スラマッソレ):こんにちは
  • Selamat malam(スラマッマラム):こんばんは

外国人の多いホテルやレストランでは、この正しい言い回しは今も使われています。「Good morning」や「Good afternoon」と言われることも増えましたが。
ディンダいわく、話し言葉だと「Selamat」は「Met(メット)」になります。SNS上でもよく見かけますよね。
ところが、バリでご近所さんや知人に挨拶すると、朝はSelamatが取れて「pagi」のみ。夜は挨拶なしで会話が始まり、別れ際に「Selamat malam」と数回言われました。ディンダに聞いたら「Selamat malamは今でも普通『こんばんは』の意味。でもオジャマして帰るときに言われたら『おやすみなさい』と同列だね」って。なるほど、なるほど。siangとsoreは眉をクイクイとあげるだけで言葉を発してくれません。ボディランゲージならぬフェイスランゲージか?!

  • Terima kasih(テリマカシー):ありがとうございます
  • Sama-sama(サマサマ):どういたしまして

これもねぇ・・・どこへ行ってもたいてい「Makasih(マカシー)」と言われます。TerimaとKasihの二語のはずが、なぜかmaが後ろにくっついた省略形。
「sama-sama」は完全に変形して「yuk(ユッ)」。全然違うやん!なんの略やねん!!
この組合せ、十年ぐらい前から市場やワルンで聞くことが多くなり、最近は国際病院の受付や公共施設でも言われました。なんとなく「どうも~」「はいはい~」ぐらいのフレンドリーな感じで捉えていたのですが、丁寧形のほうが実は硬くて「どうもありがとうございます」「こちらこそどういたしまして」なのかもしれません。
この「yuk」は「sama(一緒に)」の意味があって、街スパでシャンプー台へ移動するとき
Silakan datang ke sini:ここに来てください
ではなく
Yuk!
のみ。短っ!
バリ舞踊の先生からも移動時に、よく「Yuk」と言われます。この先生、お話しの興が乗ってくるとちょいちょいバリ語が入ってきます。前後の文章でだいたい意味わかりますけど・・・できればインドネシア語で話してくださると助かります。顔はバリ人っぽくても生粋の日本人なんで。
ほかに、yukは
Ngopi,yuk!:コーヒー飲みに行こう!
のような言い回しで使うそうです。ディンダいわく「接尾辞」というんですって。「せつびじ」なんて日本語初めて知りました。いや学生時代に教わったかもしれませんが、社会人になって使ったことありまぺん。インドネシア人に習う、正しい日本語(笑)
って書いたら、ディンダからご指摘が・・・接尾辞じゃなくて「感情的な終助詞」だそうです。接尾辞は「-kan」「-i」「-in」など。間違えましたあぁぁ。生粋の日本人による日本語なのに。
日本人はインドネシア語の接尾辞終助詞に「~,ya(ヤ)」を付けることがとかく多いそうです。日本語で「~よね」「~でしょ」「~だ」「~じゃん」「~ござる」など使い分けるように(使わない言葉も挙げたけどなw)、インドネシア語にも「~,yuk」のほかいろいろあるんですって。たしかにインドネシアの歌番組なんか見てると司会のお姉ちゃんが「~,sih」とか「~,kok」とか「~,dong」を連発してますわ。
ディンダから接尾辞終助詞ごとの違いを丁寧に教わったものの、会話中とっさに出てこないので発したことありません。下手にしゃべると、話せると思われて倍速になるから怖いでござる。
どの国でも言葉は時代や地域によって変化するので、正しく美しく使えるのが一番ですが、古い言い回しや文語のみを勉強してしまうと、一般的な会話が成り立たなかったり、聞き取れない場面が増えてしまいます。
口語をわかりやすく教えてくれる本があればいいのになぁと常々思ってます(すでにあるのに私が知らないだけ?)。
ディンダ、出版プリーーーーーズ☆

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