バリ島は空前の滝ブームで盛り上がってますが、あてくし ちょっと前から鍾乳洞に惹かれてますの。
オーストラリアのシドニーからほど近いジェノラン・ケイブスとかマレーシアのヒンドゥー寺院でもあるバトゥ洞窟とか。
日本にも秋芳洞や龍泉洞をはじめ、大小さまざまな名所がありますね。
どこも神秘的かつ幻想的~♪
バリ島内に鍾乳洞そのものはないようです。こんだけ石灰を大量に含んだ地下水のくせにぃぃ。
洞窟はいくつかあります。有名観光地のゴアガジャ寺院とゴアラワ寺院。うーん、どちらもパワースポットで良質なエネルギーが渦巻いてますけど、穴としては規模が小さめ。
ヌサペニダのゴアギリプトゥリ寺院は非日常感が満載!行ってみたいと思いつつ、船で渡らないとなんですよね。もっと気軽に行きたいの。
あれこれ検索したら、ワクワクする自然の造形美を見つけましたよ。
その名も「Hidden Canyon Beji Guwang(ヒドゥン キャニオン ベジ グワン)」。
もはや洞窟でなく、穴っぽく見える渓谷ですけどーーー。
気軽に行った結果、BBAたちは命がけで川のぼりする羽目に。もうね、リアル・フィールドアスレチックですわ。特に、雨季で増水した川は流れが速く危険です(笑)←笑えない
秘境に入りこんだおかげで岩々の絶景を間近で楽しめました。えぇ、目も心も身体も洗われましたよ。
「Hidden Canyon Beji Guwang(ヒドゥン キャニオン ベジ グワン)」ってどこにあるの?
ここだよ、ここ!
ウブドとサヌールの間にあるスカワティ村です。秘境なのに観光地から近い。
Hidden Canyon=隠れ渓谷、Beji Guwang=デサ(村)の名前です。
スカワティ市場の西側にあるバトゥアン村にお住まいの舞踊家・スカール先生に話したところ、「そこのバンジャール(町内会)は故・旦那の出身村。義実家がある」と。
うぉーー、それはぜひトゥギャザーしていただかないと。ジモティがいれば心強いもの。
まずは腹ごしらえ。先生宅で手料理をごちそうになりました。
写真上から時計回りに、ゆでとうもろこし、サンバルマター(生唐辛子調味料、花入り)、バワンプティゴレン(揚げにんにく)、ナンカバビ(ジャックフルーツと豚の煮つけ)、トゥムアヤム(鶏肉とココナッツのバナナの葉包み)、ウラブ(ゆで野菜のココナッツ和え)、パレチャンプル(ゴーヤチャンプル)、白米。
あてくし、普段はご飯を茶碗半分ぐらいしか食べないんですけどね。先生ったら料理上手であれもこれも辛旨でして。いつもの3倍ぐらいいただきました。おほほほ←これがあとで効いてくる
食後の散歩を兼ねて、さっそくGO☆
バトゥアンからベジグワンまでは車で15分もかかりません。
駐車場は広くて停め放題。車から降りると、駐車係が先生と知り合いでした。さすがジモティ。挨拶を兼ねて軽く立ち話。
受付へ向かいます。
先生、ここにも知り合いが。顔、広いなぁ。また挨拶を兼ねた立ち話。なかなか進めません(笑)
値段表を見せてもらいます。
外国人・ローカルともに同一で、グループごとの固定料金制。
1人だとRp140,000(1円=Rp127として約1,102円)
2人だと1グループにつきRp168,000(約1,322円)
3~4人はRp224,000(約1,763円)
5~9人はRp476,000(約3,748円)
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たとえば1グループで4人組なら1人あたり約441円、9人組なら約416円ですが、1人だと約1,102円、5人組だと約750円になっちゃいます。人数によってかなり幅が出ますね。
今回はスカール先生、先生の甥っ子(高校生)、あてくしの3人なのでRp224,000。1人あたり約588円なり。
料金には、おしぼり、水(小ペットボトル)、ロッカー、バスタオル、シャワー、更衣室、FreeWifi、そして4人につき1人のガイド代と12%の税金が含まれます。
おしぼりと冷たい水。
お昼を食べたばかりで「水いらんわ」と置いて行ったのですが、渓谷ツアーは距離が長く、途中で喉が渇くので持って行ったほうが良かったなと。
ロッカー。
鍵のついてる箇所ならどこでも使用できます。4人分の手荷物が入るぐらい大きめサイズ。
「カメラとカメラ付きスマホ(ガラ携含む)以外はすべてロッカーに入れてください」と言われます。貴重品を置いといて大丈夫?と不安になりましたが、このあとの行程を振り返ると財布等は絶対に持っていかないほうが良いです。最悪、川で流されます(笑)←笑えない
小さめのハンドタオルかハンカチは持ったほうが良いかと。濡れた手のままカメラやスマホを触ることになるので。
カメラとスマホは、担当ガイドが防水バッグにまとめて持ってくれます。
撮影スポットで都度出して、終わるたびに袋の上部をクルクル丸めて片付けます。やや手間がかかるものの、入水の心配はなし。とはいえ、完全防水の補償はないので高級カメラを持っていくのは考えもの。もちろん防水カメラは手持ちでどうぞ。
また、水着の着用を勧められます。できるだけ水着が良いですよ!てか必須!!
あてくしたちはあくまで散歩感覚だったため普段着で入りましたが、ところどころ水が胸元までせり上がり、カットソーはおろか下着まで見事ビショビショに。
かといって海パンやビキニだけだと平地を歩くときは肌寒いし恥ずかしいです。Tシャツ1枚はおって、濡れそうなときはそのたびに脱ぐのがベストでしょう。
この日の担当ガイド、カデさん。
当初は「ガイドなんかいらなくない?」と鼻で笑ってましたが、道中で何度も救われました。川の岩の位置や形を熟知してるし、若くて腕っぷしが強いため流されそうな場面で引っ張ってくれました。ガイド必要です!
ちなみに、ここはデサ(村)の経営。
ガイドは現在46名、全員ベジグワン出身だそうです。地元の雇用も担ってるんですね。
昔から隠れ谷としてジモティは知っていたそうですが、観光として始めたのは4年前だそうです。
いざ、出陣。
駐車場の平坦な脇道をほがらかに歩いていきます。
この時点では、完全に渓谷ツアーをなめてました。バカ、バカ!
階段となだらかな坂道を下ります。
滝も川も湖も、当たり前ながら下にあるんですよね。
下った分、あとで上らないといけません。BBAに上りはキツイんす。しかも上る時点ですでに疲れてるじゃないですか。エスカレーターとかつけてほすぃ。←無茶なお願い
ガイドに「どのぐらいの距離歩くの?」と聞いたところ、「約2km」と。
え?ええ?えええええーー??階段だけで2km?!と勘違いしたのですが、すべての道のりで2kmだそうです。余裕じゃん。←余裕じゃない
あっという間に河原へ到着。出発から約5分。
川は濁っていますが、臭いはなく。自然のままに流れています。
ガイドの指示に従い、ここでサンダルを脱いで預けます。
河原の小石が地味に痛いお。足裏マッサージだお。
さぁ、入水。
水かさはひざ下程度です。向こう岸まで徒歩でジャブジャブ。
伯母(先生)の手をとって甥っ子が歩くの図。
川底の小石が地味に痛いお。一部砂地もあるお。
河原から岩へあがり、中腹あたりの細い道というかフチを歩きます。
いわゆるケモノミチってやつですね。
ところどころ小石があるものの、まぁ歩きやすいです。
池のように広がるエリア。水深不明。
少し歩いただけで、穏やかな別世界へ。
都会の喧騒を忘れて、川の流れる音と木々の揺れる風の音を聞きながら眺めます。
先に進みましょう。
ハイ!岩、どーーーん!
この上で記念撮影。大人3人が余裕で乗れるサイズです。頑張れば8人ぐらいいけるんじゃないかと。10人は無理そう。
川に入り、岩の壁につかまって進みます。一気にサバイバル感が出てまいりました!
一部深くなっているようで、川底ではなく、つま先で岩壁に自然に作られた足場を探しながら歩けと言われました。
背後に岩があるため流れがやや速く、濁ってるのもあって、恐怖感が増してきます。
お昼食べ過ぎたせいで、身体が重いお。支える手が痛いお。
岩場にあがります。
このときも「右足はこの凹みに。左足はこの凹みに」と教えてくれるので助かりました。
えぇ、上がるのは自力ですけど。
見にくくて恐縮ですが、真ん中の岩の上に、青色の細いロープがかけてありますよね?見えますか?
そう、このロープを両手バンザイ状態でつかんで、大股開きで水中から出てる岩に片足を置き、さらに反対岸へグイッと渡ります。
バランスを崩したり、手を離したら、たぶん川へドボン。ガイドが補助してくれますが。
向こう岸へ渡ってからも岩を登り、再び川へ入り、ひたすら進んでいきます。
もはや単なる散歩じゃねーYO!!
額に汗がにじんできました。身体は水に入って冷たいのに。
こういう日陰のちょっとした休憩スペースがありがたいです。
スカール先生はあてくしより年上かつ体格が良いのですが、踊りをやっているだけあって足腰が強い。岩をヒョイヒョイ上がっていきます。足裏も裸足で鍛えられてるのか痛くないそうです。ただ泳げないらしく、水場はちょっと苦手。
先生の甥っ子は高校生だけあって身軽。手足も長く、難なくこなしていきます。水中では伯母を支える頼もしい一面も。
あてくし、どこもかしこもキツイんですけどーー(泣)
まぁ泳げるので(というほどでもない)水中はまだしも、川底の石とか岩が足裏に刺さって痛い。岩場も普段使わない足の指とか甲とかアキレス腱をめいっぱい伸ばして踏ん張るため痛い。手の指も手首も腕もロープや岩をつかんで痛い。
痛みや恐怖心に負けて立ちすくんでしまうと、進むのも戻るのも難しくなります。ここは「死なない。だから逃げない」と心に決めて、目の前の障害物を1つずつ超えていくしかありません。←何の修行だ?
ただ「お昼は控えめにするべきだった」と反省しまくり。1gでも軽いほうがラクだZO!
約30分で、第1キャニオンに到着。
自然が創り出した形に、しばしうっとり~♡
荒々しさと気高さ、そして光が差し込む柔らかい美しさ。なんだか心に染み入ります。ここまで頑張ってきた甲斐がありました。
全高は10m程度です。
え?無人だとわかりにくいって?ハイ、これぐらいです。
渓谷として見たら、アユン川沿いなどのほうが高さも迫力もあります。
こちらは眼前かつ自力歩行可能な渓谷としての魅力にあふれてます。
先に進みましょう。
日の当たらない部分は、足場も壁面も濡れてて、一部ぬるぬるしています。
3日間降り続いた雨で川の水が一気に増し、岩壁の半分にあたる水深5~6mまで沈んだんですって。ひょえーーー。
大幅に増水したら、渓谷ツアーは休業です。水かさを見て再開するそうです。
ってことは奥さん。急な大雨で、鉄砲水や土砂崩れに巻き込まれる可能性もあるってこと?
…考えても怖くなるだけなので思考を停止しました。ここは物事の良い面だけ見ましょう。
上り下りが続きます。
駆け降りると滑るので慎重に。木の枝等もうまく利用ながら。
枝が折れたら…と考えると、これまた怖くなるだけ。折れないと信じて握るしかありません。
肉体だけでなく精神的にもいろんなものと闘いながらのサバイブ。あぁ、ただの散歩だと思ってたのにーー。
大きな岩場に到着。
高さが人の背丈の1.5~2倍程度あります。
これ、上るのーー?無理でしょ?つかまるところないもの。
と思ったら迂回して、岩と岩の間をくぐって通れるんです。さすが。
岩の下も撮影スポット。
まだ続くぜ、岩場!
第2キャニオンに到着。
反対岸へ渡るために、手を取り合って進みます。
一部足がつかないほど深いところや、流れが急すぎて横歩きができず前に進んで押し流されながらやっとたどりつけるところもありました。
そういう場面では命がかかってるので撮影できず(笑)←笑えない
第2キャニオンを超えて、広い岩場に到着。
スカール先生が雄大な自然の中で休憩の図。
担当ガイドは後続のグループを助けに戻りました。
岩でけー、人ちっせー。
BBAたちはなんだかんだ笑いながらガシガシ進んだためか、あまり心配いらなかった(されなかった)ようです。
この広い岩場から右へ曲がると、さらに岩のゴロゴロとした川上へ進めます。
が、渓谷ツアーは左の平地へ。
この時点で出発から1時間30分経過しています。もう無理~。
ここが第3キャニオン。
かすかに小川が流れるこのエリアも、昔は水をふんだんに湛えた川だったんですって。
写真に撮り忘れたのですが、この岩場の一部が「人の横顔」に見えるとのこと。
うーん、言われてみれば目と鼻とアゴっぽいけども。あえて言うなら天然のモアイ像?
細い棒がかけてある橋を何本か渡ります。橋というか体操の平均台かYO!とツッコミたくなるレベル。太いのプリーズ。
ぶら下がってる紐でターザンごっこができると聞き、せっかくなのでやってみました。
この期におよんで、全体重を支えるなんて腕が痛いお。
手製の階段を上って、途中にあるワルンでジュース休憩。喉カラカラです。
お財布持ってなくて後払い。終了後、ガイドに渡したら払いに行ってくれます。
土の小路を歩き、石で整備されたダムの上を進み、
サンダルを履いてから、コンクリートで作られた階段を上ります。
あぁ、平って素晴らしい。サンダルって最高。
階段の先には「ミニ動物園」が併設されています。
コーヒーで有名なルアック、体に巻いて撮影できるニシキヘビなどがいます。
入場料1人Rp100,000(約787円)。認可(Izin)と維持費が張るらしく、その値段にせざるを得ないそうです。
ずぶ濡れのあてくしたちはスルーさせていただきました。
コンクリートで整備されたあぜ道を歩きます。
両側には田んぼが広がります。
田植えが始まったばかりで、稲穂はありませんでした。
続いて畑エリアを抜けます。
これ、なんだかわかります?そう、唐辛子です。
ガイドが「ここの唐辛子は甘いんだよ。1つ食べてみたら?」と。いや、ウソだから。BBAは騙されないZO!
農民もスカール先生の知り合いが多く、次々と挨拶を兼ねた立ち話。
ご親戚がいらしたようで、まさかの収穫祭に☆
シンコン(キャッサバ芋)、ダウンシンコン(キャッサバの葉)、唐辛子などなどおすそわけしてもらってました。びっくり。えぇ、普通の方は採っちゃダメです。
ずぶ濡れのまま、約10分ほどあぜ道を歩くので肌寒いです。乾季だとさらに寒いかと。
そうそう、乾季は川の水量が少なく、だいたい膝丈ぐらいですって。安全面を考えたら、乾季がベストです。景色や磁場エネルギーもたっぷり楽しめるはず。スリルを求めるなら断然雨季です(笑)
年齢や体重制限はありません。小さいお子さんはガイドが終始背負っていくんですって。
ふくよかな方でも自分を支える体力があれば挑めます。
冒険好きな方は1度試してみると良いでしょう。
ちなみに、あてくしは翌日ありえないところがありえないほど筋肉痛に。
ついでに鼻風邪を引き、微熱が出て寝込んでました。3日間水っぱなが垂れる事態に。
精神的には「万一のときこの程度のアクションならこなせる」という自信がついて良かったです。まだまだイケるな。
では、ごきげんよう。
- 観光地名
- Hidden Canyon Beji Guwang(ヒドゥン キャニオン ベジ グワン)
- URL
- http://www.balihiddencanyontour.com/
- ジャンル
- 渓谷ツアー、ウォーターアクティビティ
- 税金・サービス
- 税12%
- カード
- 未確認
- 所在地
- Jl. Sahadewa Banjar Wangbung, Guwang, Sukawati Bali
- 電話番号
- +62-878-6002-4499(海外から)
- 0878-6002-4499(バリ島内)
- 店休日
- 無休(川の増水時は臨時休業/ニュピ)
- 営業時間
- 午前8時~午後5時
- 駐車輪場
- 車:あり、バイク:あり
- 行き方
- 1.<サヌール・デンパサール方面から>バイパスJl.Profesor Ida Bagus MantraからJl. Raya Ketewelへ入り、Jl. Raya Guwangへ道なりに北上。ガルーダ像の交差点(三叉路)を右折。500mほど進んだ左側。
- 2.<ウブド方面から>Jl. Raya Sukawatiを南下し、Jl. Raya Celukとの三叉路をJl. Raya Guwangへ左折。ガルーダ像の交差点(三叉路)を左折。500mほど進んだ左側。
- 地図