いいですか…奥さん…
袋を開けたら最後、好みの味だと手が止まらなくなりますからね。なんなら気持ち悪くなるまで食べちゃいますからね。
自制心のない人は買うなよ、絶対買うなよ(ダチョウ俱楽部)。
インドネシアの伝統的な揚げ菓子である豆菓子「カチャン」、揚げせんべい「クルプッ」、チップス「クリピッ」はすべて油で揚げてあります。ノンフライなんてありません(最近のオサレ菓子はあるけど)。
よって、たくさん食べるとデブ街道まっしぐら≡3≡3≡3
ローカル揚げ菓子の種類
冒頭で注意したのに読み進めちゃった奥さん。ふふふ、一緒に沼にハマりましょ。
超個人的な好みによる★を付けてご紹介していきます。ご参考にどうぞ。
豆菓子「カチャン」
インドネシアではピーナッツをはじめナッツ全般をKacang(カチャン)と呼びますね。
豆を加工したお菓子が下記のような「カチャン○○」です。
①Kacang Atom(カチャン アトム)
おすすめ度:★★★☆☆
ピーナッツを小麦粉とタピオカ粉でコーティングして揚げたもの。
オリジナルはニンニクと砂糖&塩味で、ほんのり甘しょっぱいです。ほかに唐辛子を使ったスパイシー味、BBQ味なども。
サクサクとした食感で食べやすいですが、インパクトがなく飽きるのが難点。
②Kacang Koro(カチャン コロ)
おすすめ度:★★☆☆☆
コロ豆は、英名がCanavalia。日本名だとタチナタマメを指すようです。それに小麦粉とタピオカ粉を混ぜて揚げたもの。
オリジナルは塩味。ほかにスパイシー味、海藻(海苔?)味など。
コリコリした食感で、素朴な味わい。豆独特のえぐみと塩気が同時にきます。ビールに合うかも。この豆、栄養価が高いそうです。
③Kacang Disco(カチャン ディスコ)
おすすめ度:★★★★★
ピーナッツを小麦粉とタマゴで厚めにコーティングして揚げたもの。豆同士がくっついてカタマリになっています。
オリジナルはほんのり甘く、あとからほんのり辛いです。ほかにチーズ味、BBQ味、ピザ味などがあるらしい。
カリカリを通り越してゴリゴリとした食感。この音がディスコと呼ばれる由縁。日本の落花生せんべいの3倍ぐらい歯ごたえがあります。
④Blinjo Manis(ブリンジョ マニス)
おすすめ度:★★★★☆
ムリンジョ(ブリンジョ)=グネツムのナッツ(種子)を乾燥させてから揚げたもの。このナッツはもともと苦みがあります。それに椰子砂糖、砂糖、ニンニク、コリアンダー、レモングラスなどで味付け。
食感はポリポリ。味は苦みの強いキャラメルポップコーン。ややクセがありつつも、好きな人には好きかと。
⑤Pang-pang(パンパン)
おすすめ度:★★☆☆☆
別名「ピローケーキ」と呼ばれる、1cm程度の枕型のスナックです。小麦粉、サツマイモをベースに砂糖などをプラス。…豆じゃねーじゃん。すまん。
オリジナルは基本甘く、ほんのり塩気も。ほかにスパイシー味やコーン味などがあります。
食感はカリカリサクサク。中は空洞なので、軽くて食べやすいです。上記と比べるとパンチが弱く、「へぇ」という感想。
チップス「クリピッ」
インドネシア通の方はご存じだと思いますが、クルプッとクリピッの違いは下記です(なぜか義姉の1人は忘れた頃にこの説明を繰り返しする)。
どちらも食感の擬音語から生まれた言葉らしいです。サクサクカリカリはしてるけど、そんな音する??
- Kerupuk(クルプッ):小麦粉やタピオカ粉の生地に、エビや魚または野菜などの食材を混ぜて作った揚げせんべい。ご飯を食べるときの補助食品
- Keripik(クリピッ):野菜や果物などの生の食材をスライスして乾燥させてから揚げるチップス。おやつやつまみに食べる
クルプッは種類が多すぎて長くなるので、またいつかの機会に。
今回はクリピッのみ。いろんな種類があるものの、比較的メジャーかつお気に入りを。
⑥Keripik Pisang(クリピッ ピサン)
おすすめ度:★★★★☆
言わずと知れたバナナチップス。
未熟なバナナを薄切りにして、オーブンなどで乾燥させてからココナッツ油で揚げたもの。完熟だと水気が出てドロリとしちゃうんですって。
厚みは店舗や製品によってさまざま。薄くてサクサクもあれば、厚くてカリカリもあり。
オリジナルは自然の甘さ。砂糖や蜂蜜、シナモンがかかっているもの、また塩味もあります。たまに辛味も。なんで甘いものをわざわざ辛くするんだYO!
⑦Keripik Singkong(クリピッ シンコン)
おすすめ度:★★★★★
タピオカの原料となるキャッサバ芋を薄くスライスして、干してから揚げたもの。
見た目もサイズもポテトチップス似。黄色が強め。味はジャガイモよりもサツマイモに近いかな。サツマイモほど甘くなく、食感はやや硬め。パリパリ。
オリジナルはほんのり甘じょっぱいです。食感も相まって止まらなくなります。やべー、食べ物です。
西スマトラでは砂糖と唐辛子でコーティングした「Keripik Sanjai(クリピッサイジャイ)」という別名のチップスがあるようです。
⑧Keripik Nangka(クリピッ ナンカ)
おすすめ度:★★★★★
世界最大の果物ジャックフルーツを乾燥させて揚げたもの。
やや厚みはあるものの、とても軽くてサクサク。
口に入れて水分が加わることで、ねっとりした甘さに変わり、酸味がふわり。甘味の強いリンゴやパイナップルに近いかも。しつこさは無し。
ジャックフルーツのシーズンしか出回らず、旬以外は売切れていることもあります。
購入場所
スーパー・コンビニ
島内のほぼすべてのスーパーやコンビニに、カチャンやクルプッのコーナーがあります。よってどこでも買えます。売切れてない限り。
また、大手コンビニのインドマートやアルファ―マートではプライベートブランドのカチャンが定価の小袋で売られています。
ただねぇ、クリピッは大きなスーパーだと置いてあるんですけど、コンビニはバナナチップのみかも。
確実にGETしたい方は、島内の大きなパサール(市場)へ行ってください。
パサールバドゥン(市場)
おすすめは、デンパサール市の中心部にドドーンと建つ「Pasar Badung(バドゥン市場)」です。
一気にすべて揃います。個人的にスーパーやコンビニよりもおいしいと思います。
ただし、値段交渉必須。まとめ買いすると安くしてくれます。
ローカル菓子屋は3階の中央エリアに集結しています。
狙い目は日曜日の午後早め。
日曜は周囲の官公庁が休みのため、比較的道が空いています(宗教行事がない限り)。
明け方~朝にかけては地元の買い物客で大賑わい。
午後は閑散。ゆっくり見て、値段交渉できます。
生鮮三品は正午頃に閉まるので、肉や魚を買いたい人は午前中がマスト。また夕方以降は閉店が増えて、せっかく行っても買えません。
お菓子屋は笑っちゃうぐらい商品が山積みになっています。
1店舗だけでなく、全店こんな感じ。
バリ人経営と他島民経営があり、取り扱い商品が少し異なります。
それぞれ見て回っても良いですし、1店舗を狙い撃ちも可能です(そこにないものでも言えば持ってきてくれる)。
◆Bu Anis(アニスおばさんの店)
3階のエスカレーターを降りて、ローカル菓子エリアの3本ある真ん中の通路を入った、すぐ右側の店舗で毎回買ってます。
10年ぐらい通ってて、今や年に1~2回しか行かないのに覚えててくれます。先日「昔は可愛かったね~」と連呼されました…今は?
これだけ山積みにしているため、湿気ているものもあります。
まず味見させてもらって、大丈夫だったら買います。ただし買うことが前提。食い逃げはしないYO!
小袋から大袋までいろんなサイズが並んでいます。
量り売りも可能です。100g、200g、500g、1Kgとか。
値段は事前にコンビニでチェックしてからだと納得できるかも。
あてくしはパサールでほぼ値段交渉しない人なので言い値で買ってますけど。
おばさんのお店の看板。
オンラインのGrabでもオーダーできるようですが、湿気てても知らんぞ。
ここの向かいには、ジャジャバリ(バリの生菓子)を売ってるおばさんがいます。
その場で食べることができます。遅い時間に行くと売切れてるけど。
◆値段交渉について
一般的に、英語<インドネシア語<バリ語の順で安くなると言われています。
パサールで日本語は通じません(稀に出来る人もいるけど)。
いつだか腐れ縁のSちゃんと行ったんですよ。彼女はインドネシア語もバリ語もベラベラ。緩急つけながら笑顔で果敢に交渉していました。ところが一向に下がりません。ここの店に限らず、隣のPasar Seni Kumbasari(クンバサリ市場)でも言えば言うほど下がらない(笑)「バリ語うまいわね~」と別方向へ会話が弾むだけ。
それを隣で見ていただけなのに、「あなたは○○ルピアでいいわよ」と勝手に値引きしてくれました。よく”バリ人似割引”が適用されます。言葉じゃなくて雰囲気。なのであまり交渉しないんです。
あとでSちゃんから「値引きしないと可哀想な顔してんだよ」と負け惜しみの言葉をいただきました。だったら「絶対値引きしたくない顔してんだな」と思ったけど、気の毒なので言い返さず。
たぶん下がるときは下がるし、下がらないときは下がらないんでしょう。そういうもんです。
それも含めて交渉を楽しんでくださいね。
では、ごきげんよう。